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2009年3月字幕新法案~緊急コメント [市民の会~東京本部日記]

~ 緊急速報 ~
「バベル 字幕の願いをつなぐ市民の会
東京からの緊急メッセージ」

聞こえない人は、今、
普通に日本の映画を見ることができる状態にあるわけではありません。
日本語の音声に字幕がないと、皆さんと同じように、
セリフを理解し、楽しむということができないのです。
それについての、法律改正の情報が入ってきたので、
事務局からの、緊急コメントをお伝えします。

もしよかったら、聞こえない人の心の声を、
ぜひ、見て、聞いて下さい。
あなたと同じ人間として、日本人として生まれ、
共に暮らしている人が、邦画に字幕がなくて、
とても困っているのです。
お願いします。

* この情報については、リンク・転載・情報掲載などに、
一切の許可は必要ありません。
皆さんの手で、どんどん、いろんなところに回して下さい。


*****************
「バベル 字幕の願いをつなぐ市民の会
東京事務局 吉田伸一 メッセージ」
*****************



<動画~約10分のコメントです>
*音声 : 南 瑠霞
(手話・音声・文章は翻訳されているため、多少言い回しが違います。)


<この動画の内容全文>
バベル 字幕の願いをつなぐ市民の会
東京事務局の 吉田伸一です。

先日、政府の閣議決定で、
聞こえない人向けの字幕が、著作権の許諾なしに、つけられるよう、
新しい法律が、作られるかもしれないと言う報道がありました。

いま、日本の映画は、半数以上の作品に、字幕がありません。
聞こえない人は、大好きな俳優さんが、出ていても、
それを見ることができないのです。
たとえば、アニメの宇宙船艦ヤマトや、
テレビ放送終了後、DVDになったドラマも、
放送しているときはついていた字幕が、
DVDになるとついていないものが、たくさんあります。
洋画でも、日本語のせりふの混じった 
ラストサムライ ラッシュアワー3 などは、
どんなにみたくても、日本語音声に字幕がなく、
僕たちには、見ることはできません。
今後上映される予定の、
ジェッキーチェン主演映画「新宿インシデント」も
中国語のせりふには、字幕がありますが、
日本人が出演するのに、日本語音声には、
字幕はつかないようです。
これでは、僕らは、見ることができません。
とても、悲しいです。

皆さん、知っていますか?
今まで、聞こえない人向けの字幕が、
なぜ、つけられなかったかと言うと、
映画の一つ一つに、著作権があり、
字幕をつける際、権利を持った人が、NOというと、
字幕をつけることが、不可能だったのです。

同じせりふなのに、声なら人々は気軽に聞くことができて、
字幕は、著作権を払わないと見られないなんて、
聞こえない僕らとしては、
とてもおかしいと思います。
僕らも、同じ権利があるのに、
なぜ、著作権が壁になり、字幕化してもらえず、
みんなが、普通に楽しんでいる映画の
ストーリーを楽しむことができないのでしょうか?

僕たちは、大変困っています。
実際、僕は、小さいとき、
家族が見ているテレビ番組の内容を、
終わったあとに、弟に聞いたりしていました。
また、フランダースの犬などは、
当時、なぜ、最後に、
主人公と犬が宙に浮いて、空へ行ったのか、
意味が、わかりませんでした。
後に、本を読み、
やっと、彼らが飢えと貧しさで、死んだのだと、
そのストーリーに気がついたのです。

関係者の皆さん、僕らに、字幕つきで、
すべての邦画を見せてください。

今回、新しい法案ができつつあるそうですが、
僕たちには、気になることがあるので、
メッセージします。

新しく、字幕がつけやすくなったということは、
とてもうれしいことで、
この法案を考えてくださった方々、関係者の皆さんに、
大変感謝しています。本当に、ありがとうございます。

そこで質問ですが、

1、僕たちは、特定の聴覚障害者情報提供施設だけでなく、
ごく普通の皆さんと同じように、自分の街の、地元のレンタルDVDやさんで、
自由に気兼ねなく、
必要な当たり前のお金を堂々と払って、映画を楽しみたいと思います。
そういう場合も、僕らは字幕つきでDVDを見ることができますか?
僕たちは、字幕をつけてくれたお国に、
無料や低料金で貸し出しを受けて、邦画などを見たいわけではありません。

2、字幕を見たい人というのは、障害者手帳を持った人だけでなく、
少し耳の遠い人・高齢者や、外国から見えた人、知的障害者の方、
などいろんな方がいます。
聴覚障害が軽い人も、字幕の助けで、すごくせりふがわかりやすくなり、
映像が、らくに楽しめるようになります。
外国から来た人は、映像の音声だけでは言葉が聞き取れず、
字幕があることで、意味を理解たり、漢字を学んでいる人もいます。
知的障害で言葉が理解しづらい人も、目と耳からせりふを見ることで、
言葉がわかりやすくなります。
いろんな人が、字幕を必要としていますが、
そういう人たちも、今回の法案で、
映像に接する幸せを、得ることができますか?
厚生労働省に、障害者手帳を申請している
耳の聞こえない人は、全国で35万人くらいいます。
でも、実際に、聞こえに不便を感じている人は、
今、1000万人近くいるといわれています。
その人たちすべてが、
今回の法律で、字幕を楽しむことができるようになりますか?

僕らは、けして、
聞こえる皆さんを、攻撃するつもりも、せめるつもりもありません。
本当に、仲良くしたいと思っています。
ですから、ぜひ、一緒に考えてください。
僕らの思いを聞いてください。

これら、二つの質問について、
多くの、行政関係者、政府関係者、議員、映画関係者のみなさん
ぜひ、教えてください。

僕たちは、皆さんと同じように生まれ、
この国に生き、同じように暮らし、
同じように幸せになりたいと願っています。
ぜひ、僕らの字幕の願いを聞いてください。
よろしくお願いします。

最後まで聞いてくださって、
ありがとうございます。


<関連HP>
○「バベル」の日本語音声にも字幕を!
http://kiirogumi.net/babel/pc.html

○たったひとつの願い
「DVDやブルーレイディズクに字幕を義務付ける法律を作ってください。」
http://kiirogumi.net/jimaku/part3.html

○文部科学省 著作権法の一部を改正する法律案
http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/171/1251917.htm

○2007年春朝日新聞記事
http://kiirogumi.net/jimaku/babel-kiji.pdf
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